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世界は広いよどこまでも

お疲れ様です。2020年度8月入社、プログラミングチーム所属の竹内麻貴です。

親しいひとに会えなかったり、いやいや会わないでもお互いに大丈夫だろうと言いつつ、過ごす日々が当たり前になってきていますね。
まだまだ油断がならない情勢ですが、このまま収束に向かうことを祈りつつ。

世情から広がりの話を一つ。
今ではすっかり地味キャラと化しているインフルエンザは、百年ほど前に「スペイン風邪」として猛威を奮い、コロンブスが新大陸から持ち帰ったという梅毒は、新大陸到達からおよそ二十年で日本で初めての症例が確認されています。
感染症が人類を苦しめてきたことは世界史を紐解くまでもありませんが、それが広範囲かつ対策が講じられないほど急速に広まるようになったのは、輸送力の発達が大きな要因となっています。
人間が一日もあれば地球の裏側まで行けるのですから、人間にくっついている菌もウイルスも元気に移動します。
大パンデミック時代といわれるのも頷けますね。

この輸送力はかなり新しい技術であり、文化や価値観もそれに伴い大きく変わってきました。
ほんの150年前の幕末~明治。藩をまたがる移動が厳しく制限され、橋には通行料がかかり、夜になれば木戸で道が閉ざされ、人々は自分の家で夜を過ごすのが当たり前だった日常が日本にもありました。
作家・司馬遼太郎の著作の前書きだったかと思うのですが、町内から出ずに生涯を終える方々も珍しくなかったようです。
三重県の伊勢神宮に詣でるお伊勢参りが、人生の一大イベントとなる、と書くと価値観の変遷に驚かされます。

さて、二〇二一年。
時代は下り、毎日往復100kmを電車に揺られることは当たり前に、デパ地下に行けば世界中の品物を吟味することもできるようになりました。
世間が広くなったのか、世界が狭くなったのかは意見が分かれそうですが、ヨーロッパから案件を受注したアジアのプロマネが、中東のエンジニアに発注する、というのもすでに珍しい光景ではありません。
そうこうしている内に、メタバースがやってくるようです。
国内企業は元より、所有コンテンツも強い各社がコンセプトを並べ、市場規模もかなり大きなものになりそうです。
リアルの時間を消費することなく、仮想世界にダイブするSFの世界が、脳がピチピチで使いこなせる内に到来するかはさておき、世界と交流が当たり前という世代が見えてきました。
日本という国は閉鎖的だと国際社会に評されますが、その囲いが個人ではなく、社会というレベルで取り払われるのもそう遠くはないのかもしれません。
その中で、自分がどう動いていくかを選び取る自由を謳歌していければいいですね。
数十年後、今生きているこの時間が、大きなターニングポイントとして記される気配を感じつつ。

それでは、良い日々をお過ごしください。

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